古代信仰研究・稲荷信仰論/近藤喜博/京都伏見の稲荷大社を中心として全体を稲荷老翁・狐霊信仰・稲荷の祭礼・社殿・信仰の3篇に分け構成

古代信仰研究・稲荷信仰論/近藤喜博/京都伏見の稲荷大社を中心として全体を稲荷老翁・狐霊信仰・稲荷の祭礼・社殿・信仰の3篇に分け構成

商品説明
古代信仰研究・稲荷信仰論/近藤喜博/京都伏見の稲荷大社を中心として全体を稲荷老翁・狐霊信仰・稲荷の祭礼・社殿・信仰の3篇に分け構成

昭和38年 502P 部数は少なそうです。資料用にもいかがでしょうか。

自序

この論考は、母校國學院大學に提出した私の學位請求論文であります。 これを執筆するに當りまして、その態度として心してきたものは、その全體を文化史學といった大きな系列の 中に捉えつつ神道史學を形成しようとしたことでありまして、それがまたそのまま神道學の基本構造と通ずるも のでなくてはならぬとしてきたことであります。果してそうした意画が成功したか否か、多くの批判にまちたい と思いますが、まずこの結を申して置いて、さてこの度、角川書店よりこれを出版するに當り、資料を追加し補 訂を施したところは間々ありますが、全體の構成に變化はありません。執筆に當つて、この論考の全體を貫く古 代社會の上限を、農耕社會に置きましたので、本篇ではそれ以上に出ることはしなかったのでありましたから、 稲荷信仰の目標を殺量といったものに求め、主眼をそれに注ぐ結果となりました。だから稲荷の殺靈信仰の追究ということになりましよう。

しかし考えますと、穀霊信仰の追求のみで、宿荷としての信仰の実態が、明らかになったとは申し得ないので あります。それには當然、農耕社會に支えられた穀臺信仰以前の信仰原型にも、古代研究の手が伸びなくてはな りませんが、その見透しを念頭に置いたため、殺靈―――租靈と云った圖式に對して批判を加え、時々その原型へ の洞察を攻めかせて置いたところもありました。だがそのことはかえって、全體の調子にやや理解し難いところも出てきたかと案じております。

お探しの方、お好きな 方いかがでしょうか。

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